マッチ3パズルとRPGの融合が唯一無二の戦略性を生み出す!
『レジェンド・オブ・ソルガード』は、数々のパズルゲームを世に送り出してきたKing初のバトルを全面に押し出したRPG。
北欧神話を題材にした世界「ソルガード」で主人公「エンブラ」が世界の終焉「ラグナロク」から世界を守るために戦っていく。
マッチ3パズルとクリーチャーを召喚して戦うバトルは、これまでのKing作品とは違った戦略的な面白さが味わえる内容となっている。新たな挑戦ともいえる本作を紹介していこう。
短い時間でも楽しめるゲームを目指して
本作は、ストックホルムとベルリンにスタジオでゲーム制作を手がけるSnowprints Studiosが開発。CEOのアレックス・イクヴォール氏、アートディレクターのニコラス・マルムクィスト氏に、メールインタビューを行った。
――カジュアルなパズルゲームが多いKingのタイトルの中では、かなり凝ったゲーム性のように感じます。どういった方にプレイしてほしいですか?
アレックス:まず知っていただきたいことは、Snowprint Studiosのメンバーはみんないわゆるゲーマーだということです。あわよくば1日中でもゲームをしていたい人たちばかりです。
でも、幸か不幸か我々は大人になるにつれ、ゲームをするためだけに1日に何時間も座って
いることは難しくなってきます。私もできることならば、一日中ゲームをしていたいです
が、ゲームができる時間は通勤途中のほんのわずかな時間だけです。なので、私は短い時
間でものすごく楽しめるゲームを作りたかったのです。
『レジェンド・オブ・ソルガード』が目指したのは、プレイヤーの皆さんのそれぞれの「すき間時間」で楽しんでもらえることです。時間があまりない、でもゲームは大好きという方々にぜひ本作をプレイしていただきたいです。
短い時間でも、ものすごくチャレンジングで奥が深いですよ!
クリーチャーをマッチさせて戦う新感覚バトル
各ステージでは、不思議な氷壁「アイスコロニー」から大量の敵が湧き出てくる。
プレイヤーはクリーチャーを召喚して敵と攻防を繰り返しながら、アイスコロニーへと攻撃を仕掛ける。耐久値を0にするとステージクリアだ。
バトルはクリーチャーをマッチさせることで攻防を行っていくのだが、マッチのさせ方で役割が大きく異なる。バトルの流れとともにまとめてみた。
縦にマッチさせて攻撃!
まずは攻撃方法。盤面にいる同じクリーチャーを縦一列に3つ以上並べて合体させる必要がある。
クリーチャーは1ターンに3回動かすことができるので、この手数内でうまくマッチさせていく。
横にマッチさせて防衛ラインを形成!
続いて防衛手段。同じクリーチャーを横に3つ以上並べることで「バリケード」が生成され、敵のターンで繰り出される攻撃を防ぐことができる。
場合によっては、攻撃よりも防御を優先させた方がいいときもあるため、臨機応変に対応できるかが勝敗を分けるポイントの1つだ。
なお、マッチさせていくことで盤面のクリーチャーの数は減っていくが、これは補充することができる。
新たな列に攻撃、防御を仕掛けたいときに有用なので、うまく活用していくといいだろう。
こうして敵と攻防を繰り返しながら、最終的にアイスコロニーの耐久値を削っていく。
状況によって攻めるべきか、守るべきかの判断が問われる、戦略性の高いバトルを味わえるものとなっている。
独特な発想を生み出すために……
――縦に並べるとクリーチャー、横に並べると防御用の柵を生成するというアイデアがとてもおもしろいです。仕様やギミックなどは、ふと思いつくようなものなのでしょうか?
アレックス:ゲーム仕様やギミックなどのアイディアは僕だけでなくチームのみんなで考えています。
皆それぞれ、様々なゲームから影響を受けていて、『レジェンド・オブ・ソルガード』には、大きなクリーチャーを作ったり、クリーチャーを5つ並べて特殊な能力を発揮させたりと、たくさんのエッセンスを詰め込みました。
私、個人としては、ゲームの仕様を考えるときは、オフィスで仲間と一緒にアイディアを出し合って、たくさん議論をすることが大好きです。
他にはやっぱり通勤時間ですね。ヘッドフォンをして歩いていると、突然アイディアが浮かんでくることがあります! 最高の瞬間です!
マッチのさせ方次第ではボーナスが発生することも
また、マッチのさせ方によっては、合体させたクリーチャーのパワーにボーナスが入ることもある。
うまく活用できると、バトルをより有利にすることができる。
ほかにも、合体したクリーチャーの後ろにさらに同じクリーチャーを配置することで得られる融合ボーナスなど、クリーチャーを強化する方法は多岐に渡る。
さまざまな列に複数のクリーチャーを合体させることも戦術の1つだが、1体の強いクリーチャーを作り上げて一点突破するような戦い方もできる。
敵の配置に応じて使い分けていけるかは、プレイヤーの腕の見せどころだ。
初心者必見の3つのコツ
――攻防を並行して行うなど、戦略的なシステムという印象です。初心者に向けたプレイのコツはなにかありますか?
アレックス:3つのコツをお教えしましょう!
- 本作には様々なクリーチャーがいます。まずは、それぞれのクリーチャーの特徴を知ることが大切です。なかなかクリアできないときは、ぜひ色々な組み合わせで戦ってみてください!
- ストーリーだけではなくて、様々なゲームモードがあります。ただストーリーをプレイするだけでなく、他のモードも全部プレイしてくださいね。
そうすることによって、宝箱をたくさん集め、クリーチャーのレベルを上げていくことが出来ます。
ギルドに入って他のプレイヤーと一緒に戦うことも良いですね、強力なバフであなたのクリーチャーを強くすることが出来ます。 - 敵の動きをよく観察することです。どこにバリケードを作るべきなのか、どの相手をスタンさせれば良いか、相手が自陣のどこを狙っているかをよく観察してみてください。そうすると、勝負所でガツンと相手にダメージを与える攻撃が出来ますよ!
多彩なキモカワなクリーチャーを集めよう
バトルで生成できるクリーチャーは赤・黄・緑・紫の色ごとに多数存在しており、それぞれが特殊なスキルを所持している。
クリーチャーは、ステージクリアなどで入手できるジェムを集めることで成長させたり、新たなものを開放していくことができる。
インパクトの強いキモカワクリーチャーたちを育成・コレクションしていくのも楽しみ方の1つだ。
ヴァルキリーとボムリンがイチオシ!
――本作の世界観でこだわったところは?
アレックス:本作は北欧神話からインスピレーションをうけて制作されました。スウェーデンの子どもたちにとっては大事な子ども時代の思い出です。その貴重な子どものときの思い出を、我々の素晴らしいアーティストとエンジニアによってゲームにすることが出来ました。
僕の個人的なお気に入りはダンジョンです。ギルドの仲間と一緒にテクニックを共有しながら、クリスタルを破壊し、ダンジョンボスを倒すところはこのゲームの中で好きなとこ
ろです。
ニコラス:アーティストとしてはゲームの活き活きした感じが好きです。そしてアニメーションとサウンドにはとてもこだわっています。それぞれのクリーチャーは独自のデザインと世界観があって、すべて北欧神話に基づいて作られています。
――イチオシのクリーチャーを教えてください!
ニコラス:それぞれに思い入れがあるので、イチオシのクリーチャーを選ぶのはとても難しいですね。新しいクリーチャーが出来るたび、瞬時に好きになります。
でも、ひとつ選ぶとしたらヴァルキリーですね、仕草がとてもかわいいです。
アレックス:好きなクリーチャーはコロコロ変わりますが、今はボムリンにはまってます。とっても強くて面白いですよ!
でも相手にボムリンがいるときには注意してくださいね!
ピンチでもうまく対応できない難しさと面白さ
難しい!というのがプレイした筆者の第一印象。「この列を攻撃、防衛したい!でもうまくマッチさせられない!」となることが多いのだ。
ただ、「うまくマッチさせるには」と熟考し、縦横のクリーチャーを連鎖させてマッチするといった工夫をした末、ついにステージクリアできると非常に達成感が大きい。
ステージギミック、敵に対応することに加え、それをパズル力でどう実現させるかが加わっているため、「やってやった感」がものすごく強くなるように思う。
RPGだけでも、パズルだけでも得難いすっきり感が味わえる新たな作品。「RPGは好きだがパズルゲームはちょっと……」という人にもぜひプレイしてみてほしい。
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