メタ要素が詰め込まれた2Dアクションゲーム「ICEY」のレビュー記事です。
美少女アンドロイド「ICEY」を操作して、「ユダ」を抹殺するために戦う本作。というのは見せかけだけの話で、作品の魅力は、メタ視点でプレイヤーに話しかけてくるナビゲーターの存在にあります。指示通りに遊ぶと単純なアクションですが、逆らったとたんに遊び心があふれる内容に早変わりです。
怒ったり戸惑ったり、時には『このゲームに興味がなくなっちゃった?』といわれて別ゲームをプレイさせられるなど、ナビゲーターの自由な言動はプレイヤーを飽きさせません。アクションもしっかり楽しめるクオリティまで作り込まれており、メタ要素の好きな方には強く勧めたい作品でした。
メタ要素満載の感情豊かなナビゲーター
ゲームを始めると、当たり前のようにメタ視点で話しかけてくるナビゲーターが登場。基本的には、淡々とした状況描写や矢印方向への誘導を繰り返す存在です。流されるままに進めば、何の変哲もないアクションゲームとしてステージをクリアしていき、エンドロールに到達します。
しかし、プレイヤーは必ずしも指示通りに進む必要はありません。誘導無視や奇抜な行動など、何をするのも自由です。そのたびにナビゲーターは様々な反応を示します。怒ったり驚いたりは序の口。度が過ぎると、ゲームシステムに介入して、直接行動で抗議してくることさえあります
ナビゲーターの音声は、もちろんフルボイスです。ユーモアあふれるセリフと感情豊かな語り口で、思わず吹き出してしまったシーンも1度や2度ではありません。開発者視点の独白まで始まるメタ発言のオンパレードで、全く予想できない展開続きにワクワクしてしまいました。
実績を解除することで明かされていく世界の真実
本作には、イベント閲覧などで解除されるゲーム内の実績が用意されています。イベント一覧として役立つだけでなく、解除するためのヒントが記載されているため、メタ要素の回収にも重宝する機能でした。ちなみに、実績要素自体にも痛烈なメタ発言が用意されており必見です。
実績は、単なる自己満足ではなく、解除を重ねることで世界の真実が見えてくるコンテンツになっています。普通にクリアするだけなら3時間程度ですが、実績のコンプリートまで含めると10時間前後のボリュームです。なお、攻略のコツは、ナビゲーターに嫌がらせをすることでした。
実績の解除によって開示される情報は断片的で、回りくどい表現が多用されているため難解ですが、ザックリと理解するだけでも十分に楽しめます。何より、散りばめられたメタ要素と終盤の演出だけでも、娯楽として満足度の高い作品に仕上がっていました。
シンプルかつスタイリッシュなアクション
メタ要素が筆頭に挙がる作品ですが、アクション要素も意外と好感触でした。唯一無二といえるような際立ったゲームシステムは用意されていないものの、弱・強攻撃を組み合わせたコンボや、回避からのカウンターなど、爽快なハイスピードアクションを楽しめます。
敵を倒すことでクレジットを入手して、スキルのアンロックやアップグレードを行う育成要素も用意されており、最後まで退屈しませんでした。メタ要素を堪能するためには、アクションもそれなりにプレイする必要があるので、しっかり作り込まれていた点はうれしかったです。
さいごに
ナビゲーターの魅力を伝えるため、いくつかイベントの動画も掲載したものの、作品に収録されているメタ要素は膨大で、掲載した物はほんの一部でしかありません。アクションだけを目当てでは少し物足りない作品ですが、メタ要素が好きで興味の湧いた方は、是非プレイされることをおすすめします。
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感情豊かなナビゲーター
豊富に詰め込まれたメタ要素
難解なバックストーリー