ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は先月公開された「ブレードランナー2049」の興行成績が振るわなかったことについて、「まだ消化している最中です」と語った。
米国では10月6日に公開された「ブレードランナー 2049」。「プリズナーズ」「メッセージ」のヴィルヌーヴ監督が「ブレードランナー」の30年後を描いた「2049」は批評家の間で高く評価され、IGNのレビューでも満点に近いスコアを獲得している。
しかし、前評判の良さにも関わらず、米国における最初の週末の興行成績は約3300万ドルと、期待を下回る結果だった。また、全世界の累計興行成績は2億5300万だが、本作の制作費は1億5500万ドルに上るとされており、これに膨大なマーケティング費を加えると、コスト回収もおぼつかない可能性があると報じられた。
「まだ消化している最中です」とヴィルヌーヴ監督はYahoo Entertainmentのインタビューで「2049」の興行成績について語っている。「(『2049』は)人生で一番良いレビューをもらった作品です。あんな風に自分の作品が喜ばれたことはありませんでした。ですが一方で、米国での興行成績は残念な結果に終わりました。これは事実です。こういう作品は莫大な制作費がかかりますからね。それでもたくさんのお金を稼いでいますが、十分ではありません」
興行成績が振るわなかった理由を聞かれたヴィルヌーヴは、「視聴者が(ブレードランナーの世界に)馴染みがなかったからかもしれません。そして、上映時間が長いということもあります」と語り、「ブレードランナー」自体がカルトヒット作品であること、そして163分という3時間近い上映時間がネックになったのかもしれないと述べた。
とはいえ、実際に作品を観た視聴者には評判が良い本作。「『ブレードランナー』のハードコアファンに喜んでもらえたことは、私にとってこの上なく意味があることです」とヴィルヌーヴ監督は語った。
ヴィルヌーヴ監督は現在、次回作となるフランク・ハーバート原作のSF映画「デューン」の脚本を手がけている。